ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

十数年ぶりの大雪でした

こんなに雪が降ったのは、56,59豪雪の時以来だった。
朝起きて、街が雪に埋め尽くされたのを見たときは、川端康成の「雪国」を思い出してしまった。
トンネルではなく、夢から覚めたら、なんと雪国にいた。そんな感じがした朝だった。しかし、さすがに3月が目前に迫っているだけあって、昼過ぎには、5cm以上積もっていた雪も、すっかり消えてしまった。そして、冷たく清涼な風の匂いを感じた私は、春がその曲がり角まで来ていることを確信した。
アーノルド・ローベル(アメリカの童話作家)が書いた「かえるくんとがまくん」の物語、「ふたりはいつも」に、「そこの かどまで」という話がある。‘かえるくん’が、小さかった時、父親から春がそこの角まで来ていると言われ、家から見える角まで春を探しに行き、見つからないので次の角まで・・・と冒険を続けるが、結局見つからず、家に帰ると、家の庭先で父親と母親が庭の手入れをしていたのを家の‘かど’で発見した。そしてそこに、花が咲いているのを見つけたという内容だ。
今日は、まさしく、そんな話がぴったりな天気だった。庭先の雪だるまはすっかり解けたが、その下から青々とした植物が、青空向かって精一杯青々とした両手を広げている。

我が家の庭角にも‘春’がやってきているのかもしれない。