カレーに納豆かけたら悪いか?

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特別定額給付金と寄附

お題「10万円」

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https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/index.html

今日の内容を簡単にまとめると

 

  • 特別定額給付金がはじまったが、行政がコロナ支援事業の財源とするため行政職員に寄附るよう言い出す地方自治体の長がいるが、法的に問題ないのか疑問
  • 弁護士ドットコムのサイトでの記事をみると、企業で社長が寄附を呼びかけ、各部門長が社員に寄附を呼びかけた場合、部下に対するパワハラ案件とみなされるケースがあるよう
  • 今回は、特定定額給付金を名指して10万円と金額も指定しているため、組織ぐるみの寄附集めであり、本当に職員本人の意思が尊重されているか疑問が残る
  • 地方自治体には地方交付税交付金や地方債など公共事業費調達手段があるのにも関わらず寄附という形式をとるのは、政治的意図が見え隠れし気色悪い

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月20日閣議決定)において、「新型インフルエンザ等対策特別措置法の緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある。医療現場をはじめとして全国各地のあらゆる現場で取り組んでおられる方々への敬意と感謝の気持ちを持ち、人々が連帯して一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服しなければならない」と示され、このため、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行う。(総務省ホームページ抜粋)

この文言は、総務省ホームページに書かれている特別定額給付金事業の目的です。

外出自粛など人々の連携のもとで協力するにあたり、収入減等の影響も考えられるので、一律に定額を国民に給付するということだと思います。

この事業は国庫100%支出で、給付事務費が、別途各市町村に渡されます。

今日のブログにある特別定額給付金と寄附の関係について疑問に思ったのは、行政の首長が職員に対して、「特別定額給付金10万円」を名指しした上で寄附を呼びかけた行為に、あれ?と思ったのと、これが問題ないなら、ブラック企業がマネするんじゃないかと思ったからです。ちなみに、別途可決された法律で、特別定額給付金の差し押さえ等は禁止されています。

法務省:「令和二年度特別定額給付金等に係る差押禁止等に関する法律」の施行について

さて、寄附自体については、寄附に協力する本人の行為と意思が一致するのであれば問題ないと思われます。

では、「断りにくいな」とか「将来の昇進を考えると仕方ないな」という意思の場合はどうか?ということですが、以下の内容が参考になります。

弁護士ドットコムより

(相談内容) 

 自分の勤める職場が今年100周年を迎えます。それに際して、職員に寄付をするようにという通達がありました。金額は一口1万円です。寄付とはそもそも教養されるものではないですし、はたらくことで賃金をもらう立場の私が、逆にお金を払うというのも納得がいきません。名簿で誰が払ったかも調べています。納得がいかないので払いたくありませんが、払わないと管理職や経営者に目をつけられ、望まない異動などされても、と怖い面もあります。
 寄付の強要は法に触れますよね?
 また、万が一それで経営者などと争った場合どうなるでしょうか?

(回答)

 寄付の強要は、刑法の強要罪に該当しないまでも、経営者が職務上の上下関係を不当に利用した一種のパワハラとして不法行為になるものと思われます。
 これは実質的には会社が賃金を割り引いているのと同視できるので、違法性が高いものと考えられます。
 もしこの寄付に応じないことが会社内での不利益処分の原因となった場合には、その処分の有効性を争うことができると思います。 

 

www.bengo4.com

行政の首長が職員に対して、市民のために寄附しようと呼びかけたとします。これを組織的に呼びかけたら(所属の長を通じて職員に呼びかけたら)、しかも「特別定額給付金10万円」を指定して寄附を募れば、まさしく上記と同じ状況になります。「そんなつもりはなかった」と首長が言っても、職員の目線から、また第三者からはそう捉えられない状況となり、パワハラといわれても仕方ありません。

私が思うのは、「特別定額給付金10万円」を名指しした上で、首長が行政職員限定、または議会議員と職員に限定して呼びかけるから問題なのだと感じています。たとえば創設した基金への寄附を市民にも呼びかける。それを第三者に管理させる(首長は呼びかけ人という立場のみ)。行政事業としてではなく、外郭団体に執行させる。そうすれば、パワハラと言われないし、多くの人の賛同が得られるのだと思います。

まして公共事業を、事務費も付いた国事業で給付した人から寄附してもらった基金で実施するなんて、まず手続き論がおかしいと思います。

行政には、その気になれば地方債を発行できるし、それをしなくても、事業の執行保留で浮かした予算を使えばいい。また地方債については、それこそ職員の給与カットで何年か平準化して返済すればいいんです。

そういう手段があるのに、なぜ職員に給付された「特別定額給付金の満額10万円」を寄附するように呼び掛けるのか。

政治的パフォーマンスとしか言いようがありません。

市民への受けがいいと思っているのでしょう。

旧世紀ならそうだったかもしれません。

政治・行政システムが未熟だった20世紀初頭だったら、そういう事もお涙頂戴物語として評価されたでしょう。

しかし今は21世紀。SNSも発達し、未熟な政治手法には非難が殺到します。

そして市民も、インターネット等で知識を増やし、また行政文書へのアクセスも格段によくなり沢山の情報を得ています。

こんなことを平気で考えて実行し、記者の前で自信満々に説明する首長は、それが分かっているのかな?それが分かった上でやっているとしたら、色んな意味で気色が悪い。

それと、行政がこうした手法を「正当な手段」としてPRすれば、ブラック企業がマネするのではないでしょうか?まさに弁護士ドットコムの記事そのままです。

行政は、そういう影響も考えて行動しないと。