(ネルケ無方和尚)
ここは、檀家をもたない修行僧が暮らす寺で、もともとは京都にありました。
この安泰寺の宗派は曹洞宗。住職は、ネルケ無方さん。ドイツ出身の和尚さんです。
ベルリン自由大学で哲学を勉強したのち、渡米。そこで日本の禅宗に惹かれます。
それまでも、高校生の時から、禅(ZEN)を経験したようです。
京都大学留学中に、師匠に出会い、仏門に入りました。
大阪城公園で、ホームレス住職として、毎朝、座禅会を開いていたらしく、そこで生涯の伴侶となる日本女性と出会いました。
そういう経験を経た彼だからこそ、この本を書くことができたと思います。
なぜ、日本人に「宗教」が要らないのか。本を読んでいくうちに、彼の意見に同意していきました。彼の思考は、ドイツ人的な理屈っぽさの中に、なんとも禅宗的な思考が混ざり、私たち日本人にとってもなんとなく共感できる。しかも読みやすい。乱読家の人なら、一日あれば読破できるでしょう。
彼の話の中で面白いのは、キリスト教と仏教を比較し、それが両文化圏の大きな溝になっていることを、冷静にわかりやすく解説しているところ。彼自身は、元々、カトリック教徒。ドイツでは、ある一定の年齢になると、どの宗派に入るのか、無宗教になるのかを宣言しないといけないらしい。私は、それをこの本で初めて知りました。
そんな話も沢山出てくるので、書店で見つけたら手に取ってみてください。きわめて興味深い内容が入っています。
- 作者: ネルケ無方
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2014/02/08
- メディア: 新書
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安泰寺のホームページにも行ってみてください。
ネルケさんのコラムや、安泰寺の日々の様子、ネルケさんの師匠の紹介などなど、見所満載ですよ。
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ドイツ人僧侶 ネルケ無方さんインタビュー アンシー. Zazen - YouTube