ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

公務員の渡りについて

昨日、麻生総理は公務員の渡りを禁止する政令を出すと明言した。
マスコミからは、歓迎と疑念が入混じった報道がなされている。
公務員の渡りと言っても、キャリア官僚の一部が該当するだけなので、多くの公務員にとっては、渡り渡りと報道されるだけ自分には関係ない分迷惑な話である。
しかし、官僚の構造を改革しないまま、渡りだけ禁止すると、きっと人事の玉突きがストップして、地方行政で起こっている組織の高齢化問題にぶち当たるような気がする。スポイルシステムを導入するならまだしも、メリットシステムの中で渡りをやめると、きっと優秀でない人望もない、しかし野望だけある人が組織に多く残ってしまうことになり、組織の硬直化が進んでしまうのではと思う。
組織はピラミッドである。頂点は1人にしか与えられず、その下の階層も、またしかりである。
政治主導で官僚をかえるなら、明治時代から続いてきたメリットシステムからの脱却が大きなポイントになろう。
日本は多文化・多国籍住民の国となってきている。すなわち、明治時代以降続いた富国強兵を目指すシステムでは対応できない時代に入っている。
国民も政治かも、まして官僚も、そのことをよく承知して、未来のための国家体制作りについて真剣に議論すべきターンに入ったと私は考えている。