ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

久しぶりに東京へ

行ってきました。当然、仕事ですけど。
しかし、ここ何年か置きに行く程度なのですが、なぜいつも東京駅付近は工事をしているのでしょうか。埋まりもしないテナントビルが、新しく、いくつもいくつも。呆れてしまいます。

さて、東京で仕事をしている人にはつまらない話かもしれませんが、関西人にとって東京の、ちょっとショックな話を現地人から聞いてしまいました。
最近、東京の通勤電車(夕方)は、居酒屋電車と化しているとか。

関西では、これまでからなじみのあった風景です。19時ぐらいの電車に乗ると、ビール(発砲)かワンカップ、酎ハイの缶カン片手に、つまみをもう片方の手から口に放り込んでいる姿。小生思うに、そこまでして飲むなら、家で飲めば良いのにと。しかし、世のお父さん達は、家に帰って飲むお酒はどうも美味しくないらしい。そんでもって、電車で飲むんだろう。

さて、この風景は、関西では良くある風景。東京のようにお金持ちが沢山いて、そして「そんな恥ずかしい」と普通に他人の目を気にする人が大半の街では考えられなかったはずなんです。しかし、東京の人は、最近やっているらしい。東京ですから、帰りの通勤電車も混んでいる訳で。その中で“プシュー”ってやっているらしいのです。

景気が悪いからなんだろうと、現地人は言います。そんな話をしながら飲んだ新橋の小料理スタンドの支払いは2千円。どうかしていますよ。昔の東京じゃ、考えられません。

どこかの週刊誌に「ユニクロ的デフレで日本は潰れる」と書いてありました。20年前、週刊誌には「驚愕の土地バブルの後に、日本経済崩壊のシナリオ」なんていう見出しがあったような気がします。結局、この国の経済って、左右で表現すると、極左と極右しかないような気がします。極端なんですよね。だいたい980円ジーパンって、なんなんだよって気がします。

安くて良い品を売って何が悪い!という経営者は多いです。ファースト●●社なんて典型的ですよ。でもね、ちょっと待って欲しいのです。誰相手にその物を売るんですかね。

「日本永代蔵」という有名な井原西鶴の本があります。金は天下の回りもの。それがよくわかる本です。この本の主人公は、大商いをするケチなオーナー。しかし、彼は“しまつ(お金を効率的に使うこと)”なんです。言い換えればケチ。履いている靴(草履)底が均等に擦り減るように歩いたりするありさま。しかし、彼は貯まったお金で、なんと社会奉仕をします。彼は言います。「お金は世の中に返さなあかん。返すと、まわりまわって帰ってくる。そしたら、またお金と友達になれますわ。」経済学でいうフローマネーを彼はわかってたんです。

ユニクロ的デフレ」というのは、とてもよくわかるタイトルです。バブルの時は、良い品物を法外な値段で売っていました。それが、徐々に適正価格に落ちてきた。しかし、今度は良い物を叩き飼いするようになった。そうするとフローが減るので、企業はよりコストダウンをして品質が少し落ちてもカスタマーが買えそうなものを作る。普通なら、これが売れるのですが、一度美味しい味を覚えたカスタマーは、まんまとは引っ掛からないんです。これが、きっと今の不況の原因です。

結局、逆バブルになってしまっているんですよね。そんで、貯まったお金で、980円のジーパンはいて1000万近いレクサスを買うんですよ、今の人は。優先順位が狂ってしまっていますよね。

こんなことを、東京からの帰りの新幹線で考えていました。
今日は眠いから、これでカキコは終わりです。