ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

SONY VISION-S


VISION-S prototype vehicle concept movie

Panasonicが先に手掛けると思っていたのに。

やはりPanasonicには未来がないのかも。

SONYPanasonicも、高いカメラ技術を持っていて、双方ともその技術を未来の社会インフラのために活用しようとしていたけど、高い電池技術をもつ三洋電機を吸収したPanasonic、もっといえばステラともトヨタともタッグを組んできたPanasonicこそ、新しいヴィークルツールの未来ビジョンを示してくれると思っていたのに。

やはり、リンドバーグ型企業は、新時代の節目には強いんだ。そう確信した。

SONYが、なぜ不採算部門のカメラ事業を、潰れかけてたミノルタのカメラ部門を吸収してまで続けてきたのかが、よくわかった。SONYCMOSは世界の半分以上のシェアを持っている。しかしこれが意味することは、カメラ事業にとどまらない。医療用機器、監視カメラ、航空機器、軍事、宇宙、モバイル通信機器、もうどこを見てもCMOSだらけ。AI社会が到来したら、ますます需要は膨らむし、高い性能が求められる。

今回、ソニーが示したEVだが、自動車評論家は衝撃を受けていた。まったくこれまでクルマ事業に参入しなかった企業が、ほぼ市販レベルの車を展示してきたという事実は、業界の衝撃波になる。


ソニーがクルマを発表! CES2020で登場したVISION-Sを考察

10年前、リーフが市販されたとき、トヨタがEVに参入しなかったのは、EVは部品さえあれば誰でも作れてしまうため、それに対抗すべき自動車を開発して定着させる必要があったのではないかと思われる。リーフ発売以降、急激にハイブリッド車の車数を増やし、車はハイブリットでないとというトレンドを作り上げた。しかし、欧州では、高価格になるハイブリッドより、開発しやすいクリーンディーゼルを普及され、その間にEVへシフトしようという流れが見受けられる。トヨタはあくまで自動車メーカーとして、自動車のサプライチェーンを守りながら、自社の未来を創りあげようとしているように思える。トヨタが矢継ぎばやに素晴らしい車をリリースしているのも、EVにとって代わられる従来車を製造販売する企業の危機感からではないか?

こうした中、EVを作りそうなのは、その一番の心臓部である電池とモーターを製造する企業。そこを囲い込めば、EVの急速な進化・進展を食い止められる。そのためにもPanasonicトヨタ陣営に引き込んだのではないか。

中国ではBYDなどがEV開発を進めているが、従来の車をEVにしただけのものが多い。

リーフだって、そうだ。

しかし、半年前にホンダがe-HONDAを発表した。これはものすごい車で、車メーカーが家電をつくるとこうなるという製品だと、私は感じた。走る楽しさが失われず、これまでの車利用者が欲しかった機能や❝これ良いね❞と言えるものが凝縮されていた。

今回のソニーのEVは、この逆で、家電メーカーが車を作るとこうなるよという提案。

待ち合わせの彼女に、今の走行場所と到着予定時間を知らせるなんて、スマホアプリを開発してきたノウハウやマーケット分析の結果、出てきたコンテンツだろう。自動車メーカーなら見落とす内容。ユーザーにとっては、当たり前に欲しい機能だが、コネクトコンテンツに明るくない自動車メーカーには、到底、自分たちに関係ないと思ってしまう内容。だけど、なぜ車が売れなくなったのかを考えれば、この部分に要因がなにがしあるということに気がつかないと、未来は明るくないだろう。

今回のSONYのEVは、もう一つ凄いことがある。車メーカーに車体設計、足回りなどの技術を提供しているメーカーが、車体を作っていることだ。これは、この車が実走できることを示しているし、PVを見ても、すべてがCGでないことが分かる。つまり、市販車一歩手前の車なのである。

今回のSONYのEVに一番衝撃を受けているのは、トヨタVWだろう。この両雄は、あまりにも色んな組織が絡まりすぎていて、おそらくEV開発を本格的に乗り出せなかったのに違いない。

こういう時代、リンドバーグ企業が強い。いつの時代も、こういうパラダイムシフトが起こる時代は、そうだ。

そして、なにより、SONY、HONDAとも、日本が発祥の企業。

このことを、私たち日本人は自慢げに思うだけでなく、この運命的な意味を、よく心に刻んでおくべきだ。

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