撮れたてホヤホヤのヒヤシンスを一枚アップ。
梅が散り始め、桜の蕾がほころび出している今、梅桜の撮影は小休憩。
そこで今朝、庭の様子をみたら、いつも間にかヒアシンスが満開に。
今日は、お花見番外編として、お庭の華麗なヒアシンスを鑑賞。
ニコンD3300にタム9とリングライトをセットして半逆光の状態で撮影。
<撮影メモ>ISO 400 f13 1/80sec
片恋のわが世さみしくヒヤシンスうすむらさきににほひそめけり(芥川龍之介)
文豪、芥川龍之介は多くの短歌を残しているが、結構、恋にまつわる詩が多い。
この短歌では片想いの寂しさをヒアシンスに投影している。これにはヒヤシンスの名前の由来となったギリシャ神話が関係している。
太陽の神アポロンと西風の神ゼピュロスは、スパルタの王子美少年ヒアキントスに恋していた。ある日、アポロンと鉄輪投げをしていたヒアキントスに嫉妬爆発したゼピュロスは風を操りアポロンの投げた鉄輪をヒアキントスの額に当てて殺してしまった。悲しんだアポロンは「皆がヒアキントスの名を永遠に忘れぬように」と祈ると、ヒアキントスの額から流れ出した血から紫色のヒヤシンスが生まれた。
ヒヤシンスの花言葉は、「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」。ギリシャ神話の悲しいストーリーそのままだ。
ヒヤシンスには、毒がある。恋愛には毒が必要。最初からうまくいく恋愛なんてない。どこかに毒があって、その毒にいつか麻痺してしまってご飯も食べられなくなる。恋の病だ。初恋のひたむきさって、まさにこのことなのかもしれない。