ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

エネルギーのこと

石油はすぐに火となり爆発するエネルギーに生まれ変わる半面、二酸化炭素を出し、環境を汚染し、油田の奪い合いを引き起こす。
石炭も同じ。
風力は、思った程にエネルギーとならないため、使用する人がエネルギーを得るために高い代償(買取)が必要となる。
水力も同じ。
地熱発電は、発電できる場所が限定される。

こうした中、原子力放射線さえ閉じ込められたら、高出力でありながらクリーンで安全なシステムだと言われてきた。
TVCMでも、そうした宣伝がなされていた。

しかし、現実は、放射線どころか、核融合物質から出た高濃度放射性物質が原子炉から出てしまった。

津波は想定外だった・・・東京電力はそういうだろう。原発を進めてきた自由民主党霞が関原子力推進閥の官僚は、今の事態をどうとらえているのだろう。想定外が起こった場合の代償を考えた場合、それはあまりにも酷いではないか。

福島原発で今作業をしているのは、下請け企業の社員。JCO臨界事故も、下請け企業の社員が、バケツで核燃料加工物を作っていたとか。

人の命をなんだと思っているんだろうかと、どちらのケースも思ってしまう。
この国は、女工哀史の時代となんら変わっていないではないか。

制御棒をいれた状態で、なぜ核融合が止まらず核燃料棒が熱され続けるのか。
使用済み燃料は、3〜5年かけて冷やされる。つまり、核融合が制御棒で抑制されても、しばらくは熱を放出しているのである。
つまり、原子力発電所は、他の施設と違って、何かのスイッチ一つでシステムが停止する訳ではないのである。あくまで抑制されているだけ。
こんな施設をどうして「安全」と言えよう。人間が完全に制御できない放射能を出す可能性のある施設を、どうして「人に優しい、環境に優しい」と言えるのだろう。

ドイツでは原発全廃の運動が激化している。
そうした中、日本は原発を推進する国であり、IAEAのトップに日本人を据えている。

原発は未来のエネルギーと言われてきた。しかし、今回の事故で高いリスクを保有するシステムでないと作り出せないエネルギーだということも分かった。

ではどうするか。
原発をあきらめて、火力に戻すか?それとも自然回帰エネルギーにシフトし、高コストエネルギーへと転換していくのか?

私は、ここで思った。計画停電、思ったよりうまくいっている。
というか、今まで使い過ぎ、粗末に電気を使っていたのではないかと思う。
日本人ならできる方法がある。
それは、モッタイナイ作戦。
京都弁でいうと、シマツ作戦。
私は関西在住なので、上京するといつも思う事がある。
冷暖房、効きすぎである。
余計な電気が多すぎる。
誰もいないビルで、なんであんなに空調がいるのか?

モッタイナイ作戦で、今までのエネルギー浪費状況を改善すれば、なんとかなるのではないのか?
そもそも、自動車も、電気製品も、高エネルギー機能技術で世界中から評価された、この日本。
今までの半分のエネルギーで、やんとかやっていけないだろうか?

こういう選択肢も、真剣に考えてみるべきと私は思う。

皆が不安を抱えながら誰もいない路地を照らし続ける街灯が島全体を浮き彫りにするような日本のままより、よほどマシではないか?

超省エネ、超効率エネ国として進むべき道、探れないだろうか?

私は、そう、思う。

(追記)