ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

秋のつるべ落とし

釣瓶落しに 宍道湖 暮るる 波の紋(村山古郷)]私の俳句ではありません。村山古郷さんという方の句です。写真は宍道湖とは程遠い川ですが、夕日の色が写りこんだ美しさは同じではないでしょうか。秋の夕日を撮影するのは結構苦労します。夏のようにいつまでも夕日がとどまってくれないからです。この夕日も空が赤く色づき始めてからものの30分もかからないうちに山に吸い込まれてしまいました。秋のつるべ落とし。よく言ったものです。
10月の姫路地域は祭一色でしたが、祭を境に秋がグンと深まってきました。先週の冷え込みは少しびっくりしましたが、暖冬といわれる今年にあっても冬将軍が過ぎ去った昨日の朝、思いのほか結構寒かった。この時期になって奇麗に咲き乱れるのはコスモスですね。写真は夕焼けに染まった空をバックにコスモス畑を撮影したものです。Sony DSC-H50を購入してから半年。ようやくこのカメラの取り扱い方や癖を把握しつつあります。使い込んでみると結構色々な機能が付いていまして、かつて20年ほど前に写真部だった小生にとっては何十万をしてかつ重たかった一眼レフと比べると技術の進歩に感服するわけです。
芸術の秋と申しますが、秋は色々なものにとって適切な季節だと言われます。食欲の秋、運動の秋、読書の秋など。暑く活動しにくかった夏が過ぎたので、今までできなかったことを思いっきりできる季節がやってきました、こんな意味合いが含まれているのかもしれません。モノクロームフィルムで写真をとっていた時は写真の難しさを感じておりました。秋色をいかにモノクロームに写し込むか、わかっちゃるけどなかなかできないんです。モノクロームの面白さはそこにありますが、カラーでしかもデジタルの現代の若い人にはなかなかその面白さはわかってもらえないでしょうか。
写真の話をしましたので、ここでちょっと変わった写真展をご紹介します。昨年、東京の富士フィルムギャラリーでやっていた写真展が神戸に来ています。撮影者はハンス・ブリックマンさんというオランダ人。彼は銀行マンとして19歳で来日し、お見合いで日本人と結婚をしたという方です。とても優秀な方だったようで現役晩年には国際銀行協会の会長までやったそうです。彼が日本にいたとき、友人のロッヘさんと日本各地へ撮影旅行に出かけたそうで、その時の記録が今回の写真展の主役です。おそらく若い人たちにとってこの写真は興味深いものだと思います。まだSLがはしっていた時代のものもありますから、みなさんが知っている場所にこの写真達を通じてタイムスリップできますよ。写真展は、神戸の灘にある国際健康開発センタービル2階の交流ギャラリーで開催されています。お近くにこられたら是非寄ってみてください。入場料は無料。