暑い暑い暑い夏が、ようやく緩いだ先週、日本中がホットになる注目の出来事が立て続けに起こりました。
なんと言っても、兵庫県知事の話題は、一番熱い。
(百条委員会で聴聞を受ける斉藤知事(委員会中継より))
パワハラ疑惑から公金支出のキックバック疑惑まで、文春砲も炸裂した影響で、全国の注目を一心に集めた斉藤知事。
最後は職員からの見送りもなく、1名の県議会議員が見送る中で兵庫県庁を後にしました。
出直し選挙まで、しばらくニュース番組を賑わすことはないことでしょう。
しかし、あの事件はなんだったんでしょう。
公益通報と認めずに告発者を特定して追い込んだ上、その方は自死された。
そのほかに、パレード献金疑惑も出てきて、関係職員も亡くなっている。
百条委員会での聴聞では、顔色ひとつ変えずに自己正当性を訴える同じ内容を話すだけ。記者会見も同じ。
こうしたゴタゴタが3か月続いた挙句、県議会から不信任議決を突きつけられ、進退を問われても何も答えず、26日に失職した上で出馬することを表明。
韓流ドラマや華流ドラマも顔負けのストーリー。漫才師テンダラーのネタにまでなっている斉藤知事を知らない人は、きっと日本にはいないでしょう。
斉藤知事が県庁を後にした後、マスコミの熱は一気にクールダウンしました。何もなかったかのように、自民党総裁戦を制した石破総裁の記事一色になりました。
私もそうです。石破さんの記事を追いかけるようになりました。
しかし、何か心の奥に引っかかったものが残っています。2人も亡くなった疑惑は、何が真相だったのかがわからないまま。これでおしまい、ではいけないように感じます。
県議会が設置した百条委員会は、議会が解散されなかったので存在し続けています。
是非、真相を明らかにしてほしいです。このままだと、浮かばれない人がいます。
斎藤劇場が行われている兵庫県から500キロほど離れた静岡県で、日本の歴史で重要な出来事がありました。
日本弁護士連合会:「袴田事件」の再審無罪判決を受けて、検察官に対して速やかな上訴権放棄を求めるとともに、政府及び国会に対して改めて死刑制度の廃止と再審法の速やかな改正を求める会長声明
袴田事件の再審査請求で、死刑が確定していた判決が覆り、無罪判決が言い渡されました。
判決文では、証拠不十分ではなく、警察の証拠捏造があったこと、冤罪であったことが言い渡されました。
これは警察にとって、由々しき事態です。警察行政への信頼が地に落ちたともいえます。
警察は信頼を回復しなければなりません。
誰かのように自分たちの正当性ばかり主張していたら、国民からの支持がどうなるか、幸か不幸か直近に前例があります。
性根を入れて、信頼回復のために、取り調べ方法、証拠集め、保管方法、科学的検証に加え、極めて前時代的と言われる硬直したヒエラルヒー組織体制をも見直すなど組織づくりにも取り組まなければならないと思います。
(生成AIで作画しました。実際の絵ではありません。)
判決後、国家賠償請求額が話題になっていますが、いくら保証されても、人生のほとんどを自由に暮らすことができなかっただけでなく、世間から受けた誹謗中傷、精神的な苦痛、経済的な苦しみ、社会生活が困難になった期間は返ってきません。
警察としては、絶対認められないという思いでしょうが、時代はコンプライアンス、透明性が何よりも重要なものとして求められる時代です。未来の警察行政のためにも、勇気を持って真実を明らかにしてほしい。
長き苦節を乗り越え、父の背中を超えた石破茂新総裁が、誕生しました。
YOMIURI ONLINEに掲載された、このイラスト。
とても石破さんらしさが表現されています。
しかし、知事でもあった父の仕事ぶりを見て「私には無理だ」と、確信したそうです。
慶應高校から大学への進学し、三井銀行に就職した石破さんの転機は、お父さんが亡くなった時。かの田中角栄氏から「君が父に代わって選挙に出るんだ」と言われたそうです。
渡辺美智雄氏からは「こいつは、モノになる」と評価されるほどの人物だったそうです。
しかし、今日までの道のりが荊棘の道だったのは、みなさまご存知の通りです。
何せ、安倍晋三氏と確執を生じさせたのがマズかったですね。
しかし、安倍氏も天に召され、麻生派閥以外は、表面上、派閥が消滅した自民党。そこを牛耳っていると噂されるのが、菅義偉。
今回の石破新総裁誕生の仕掛け人の一人と噂されています。
令和おじさんとして慕われている菅氏の選挙区は横浜ですが、出身は根性と忍耐がすごい性質と言われる東北人(秋田県民)。
苦労人で、若い頃は、段ボール工場で勤務していたようです。
そんな苦労人ですから、現場スタッフの気持ちを汲むことができるようで、霞ヶ関の官僚で菅信派は多いと聞きます。
理詰め、根回し重視、大胆な戦略と行動
。
しかしコロナ期に、安倍氏との関係は悪化したと言われています。
また選挙区の横浜にIRを誘致しようとして、これまで支持者だった「ハマのドン」を激怒させてしまい、子飼いの秘書を立候補させるも敗退。
菅義偉氏にまつわる話題は、これだけでありません。
この人たちの共通点ですが・・・
4年前の兵庫県知事選挙の時、マスコミも含め、20年間も続いた井戸政権の色を変えたほうがいいとの雰囲気が、兵庫県内にあったそうです。
井戸敏三氏の晩年は、失言も多くなっていました。政策も新規性より継続重視だったようです。県民より経済界とのつながりを大事にし、若者より高齢者を大事にしていたとも言われます。高齢社会である日本では、どこの組織も、トップの高齢化に伴い事業計画が硬直化してしまい、取り巻きはお友達ばかりになり議論が進まなくて会社が傾く・・・そんな同じような悩みを抱えていますが、4年前の兵庫県庁も、そして自由民主党も、霞ヶ関も、同じ課題を抱えていたんだと思います。
菅氏は、それを変えようとしていましたし、今もそうです。安倍氏とぶつかったのも、変革をしようとする菅氏を、安倍氏が鬱陶しくなったのかもしれません。
菅氏が世に放った「生産性向上」というフレーズは、中小零細企業のM&Aを直接的にさしています。グローバル社会の中で高齢社会にある日本産業が生き抜くためには必要な構造改革です。しかし、このキャッチフレーズは、既存団体、既得権益者にとっては、必要とわかっていたも呑める話ではありません。
そうした中で、これを実現するには、既存勢力と戦わないといけません。
菅氏が維新と手を組んだのは、そんな4年前ぐらいから。おそらく、今後もそうなると思います。
しかし、兵庫県に送り込んだ若手官僚は、何かに取り憑かれたように暴走してしまい、菅氏のパートナーである維新の会を存亡の危機へ追い込んでいます。
世の中が変わる時は、海の波が押し寄せたり引いたりを繰り返します。津波だってそうです。
兵庫県の一連の騒動は、日本社会への大津波の第1波なのかもしれません。
こんな荒波の中、石破内閣、どのように船出をし切り抜けるのでしょうか。
手腕に期待したいと思います。
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