一つだけ言えることは、吉村知事は大阪府民に向けてメッセージを出している。
だから、国で言うところの海外渡航自粛要請という色合いで、このような発言になったのだろうと思う。
一方、兵庫県にしてみると、事前にこんなコメントが出るよという話もなくて、いきなり兵庫県が危ないから行かないで、兵庫県民は来ないでと府民・県民が捉えてもしかたない表現を使われたことで、きわめて不愉快になっている。それは知事だけでなく、兵庫県民もであることは、県民と思われるtweetの内容を見ていてもわかる。
そもそもクラスターが発生した大阪府に対して、兵庫県知事は大阪は危ないから行かないでと言わなかった。お隣さんには気を使うべきなんだろうが、テンパっている吉村知事にはそれを考える余裕はなかったのかもしれない。
日本と韓国の間で、ついこの間、同じような話があったと思う。
日本側の入国制限措置の後、韓国側は日本人のビザ発給を停止した。
これは日本側から韓国側へ事前連絡あったと思われるが、急を要したので、ネゴができていなかったようで、その後韓国がかなり怒った原因になったみたいだ。
こういう時は、自分が正しくても、そうでなくても、怒った方が後々立場が悪くなる。
負けるが勝ちというのは、こういうことを言うのだろう。負けてあげるのではなく、相手にしない。相手側にとってみたら喧嘩に勝ったと思われるかもしれないが、その人以外の人は、もう一方が、つまり怒らなくてスルーした方が勝ちだと評価される、そんなのが負けるが勝ちという意味なのだと思う。
今回の大阪府と兵庫県のやりとりが、これに当てはまるかどうかは別にして、大勢の人の前で感情的な表現はつかうべきでないということが、よくわかった。