今年は、福袋を買うことに背中を向けてみました!
と偉そうに書きましたが、その決意をしたのは、この本のセオリーに従ってみたからです。
できれば服にお金と時間を使いたくないひとのための一生使える服選びの法則
- 作者: 大山旬
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/06/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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前にも紹介しました、大山旬さんのファッション指南本です。
若いころからおしゃれをしてこなかった私のような中年達にとっての、ファッション入門書、バイブルだと評価しています。
この本の中で、バーゲン品には極力手を出さないように書かれています。
その理由は、
1 セール品は、ベーシックアイテムやサイズ切れを起こしている可能性がある
2 混雑した店内では、ゆっくりと品定めがしにくい
です。
昨日は、それを実感してしまいました。
昨日は1月2日。初売りの日です。初売りと言えば福袋。毎年、お得感満載なので買っていました。
今年は家族でデパートへ行く前に、昨年買った私の福袋の品物がどうなったか、確認しました。
①財布→使っていたけど、新しい財布を買ったので、お蔵入り
②ビジネスバック→年末まで使ったけど、クタクタになったので継続使用するか思案中
③ベルト→色が気に入らずに、お蔵入り
これら以外に買った福袋も、①高級セーターの柄が他の服と合わず使いながらも出番少なし、②サイズが合わないのでお蔵入り、などの結果を生み出してました。
そこで、今年は嫁の初売りに付き合うだけと覚悟を決めました。
デパートに入るや、嫁は女性カジュアルコーナーへ突進。私は、とりあえず紳士コーナーへ(その時は、まだ半分ぐらいは何か買うつもりだったけど)。
催場は、数年前では考えられないぐらいの人ひとヒト。景気が回復しているんでしょうね。
ぱっと目に入ったオーダースーツの店には、奥様づれの中高年男性が群がっていました。店頭に、好きな生地を選んで3万円~イージーオーダーできるという福袋が出ていたためです。
普段なら7万円ぐらいする生地が3万円なので、これはお得。生地の柄も、薄い色の線が入ったストライプや紺生地など、オーソドックスなものも揃っていました。
これなら確かに群がるな、と納得しました。
しかし、不思議なのが、群がっているお客さんが手にする生地の柄。濃い色のストライプやちょい派手な柄の入ったものが目立っていたように思います。紺の無地の生地もありましたが、誰も手に取っていませんでした。
私は、今年はセットアップでスーツをそろえるつもりだったので、買う気持はありませんでしたが、もし買うなら、売れ残っている紺の無地を選んだことでしょう。
なぜ誰も買わないのか不思議だったので生地を手に取ってみたのですが、高級ではないけど、悪い生地ではありませんでした。
なぜ、これが売れなかったのか?
ハッキリした理由はよくわかりませんが、私自身の反省すべき経験をもとに考えると、一つだけ言えそうな理由があります。
売り場の熱気に飲み込まれて、テンションハイの状態で、冷静な判断が出来なかった・・・そんなところのような気がします。
大山さんの指摘、「混雑した店内ではゆっくり買い物ができない・・・・」
紺の無地のスーツは、おそらくほとんどの男性が持っていると思います。
なので、紺の無地に魅力を感じなかったのかもしれません。
しかし、太めの線が入ったスーツや、明るいブルーの生地のスーツなんて、きっと着ることのできるシーンは限られるんじゃないでしょうか?
私は独身の時に、何着かイージーオーダーの服を作りましたので、オーダースーツの良さを知っています。人より腕が短いらしい自分の体形にピッタリあった服を着た時の感動は、いまだに忘れられません。麻布テーラーが発注している縫製工場と直接やりとりをしている某百貨店でも作ったことがあります。オーダーで作った服は、一日中着ていても肩が凝らないなど、買い手には大きなメリットがあります。
だからこそ、定番のスーツは、イージーであってもオーダーすべきだと思います、定番のものこそ!
だから今日、派手な生地を選んでいる殿方を見て、「ああ、売り場の雰囲気にのまれて冷静さを失って、パッと見で綺麗に思える生地を選んでいるんだろうな」と感じました。
そのように冷静に思えたのは、大山さんの本のおかげかもしれません。
同じ金額で、私はスーツカンパニーのブレザーを買う予定にしました。紺の定番のブレザー(秋・冬用)で、私にピッタリのサイズ(165センチの6)があったのです。しかも若干値引きされていました。私が行ったスーツカンパニーは、福袋を出さないみたいで、店内は、1月2日なのに人がまばらでした。経営的には百貨店の方の戦略が正しいのかもしれませんが、一消費者としては、スーツカンパニーでゆっくり服を見ることのできた30分間の方が、百貨店で過ごした2時間より充実していました。不思議なものですが。
私は、バーゲンを否定しませんし、福袋もお値打ちなのはわかるので、馬鹿にしたりしません。私は、今年は大山さんの書かれていることを実践して、買い物のむつかしさや、大切な目線を体得できた、ということなのです。
初売りに家族と出かけたおかげで、嫁とのコミュニケーション(喧嘩含む)も取れたし、美味しいものも食べられた。それだけでも、バーゲンに行く価値は十分にありました。
でも、限りあるお金を服に投資する訳ですから、より効果的な使い方をしなければ・・・という気持ちで買い物に臨むと、大山さんのおっしゃる一つ一つが、納得→確信に変わっていくんですよね。
といいつつも、今後もバーゲンに屈することが時にはあるでしょう。
でも、店員さんと話しながら、ベーシックなもので気に入ったものを見つけていくこと、私には今、これが一番大切なんじゃないかな、と思っています。
皆さんは、今年の正月、どのような買い物をされましたか?
上の写真は、今日、嫁の買い物に付き合ったご褒美に食べたヨーグルトデザートです。
今週のお題「年末年始の風景」