先週の日曜日に田んぼを散歩しておりましたら、前の投稿にも書いていた通り、土筆が頭を出しており、そりゃまー春爛漫だったのですが、その横にも、もう一人の春の主役が顔を出しておりました。
そう、タンポポです。このタンポポ、実は在来種と外来種の激しい勢力争いが繰り広げられているんです。
写真のタンポポをご覧になっていただくとわかると思いますが、花びらが全部上を向いていますね。これが在来種(写真は、おそらく関西蒲公英)。全体的に小ぶりで花も小さい。秋に種を風に乗せて飛ばし、春に芽を咲かす。
しかし最近、越冬するタンポポを見かけません?温暖化のせい?と思ったら、よく花を見てください。花びらが下まで扇のように広がっていませんか?そのような風貌だったら、それはきっと西洋蒲公英です。都市部のタンポポはほとんど西洋蒲公英になってしまったような気がします。
先日、山野草を育てている方と話をする機会があり、色々お話を伺っていると、外来種は成長が早く、適応力もあるので、すぐに広がってしまうらしいです。在来種の山野草は、成長するのに5年もかかる種類があるそうで、それだけ在来種はデリケートなようです。気候変動、外来種との戦い、そして身勝手な人間による乱獲。こうした事態のため、在来種の山野草は減少しつづけているようです。
手取るな やはり野に置け 蓮華草
こういう言葉があります。美しいものは、生まれたその地で見るのが一番美しいはずです。山野草を慈しみたいものです。