カレーに納豆かけたら悪いか?

色々な植物の写真とコラムなどを書いています。植物写真は、ある程度の数をアップしたら1カテゴリーにまとめる予定。

銀タコの社長

かなり間隔が開いてしまいましたが、ひさしぶりにプレシャスを書きます。
カンブリア宮殿の動画
結論から言うと、常識を常に疑うこと、これが生きにくい現代社会で幸せに生きるための秘訣なんだ。これが今日書きたいことです。
ホットランドの本社を石巻に移し、被災地で雇用を創出する。
大企業がしたら、単にいやらしさを感じるが、全国に350店舗をもつ銀だこがやっても、いやらしさを感じない。なぜだろう。
それは、社長の佐瀬さんが、人間の善性を全開にして取り組んでいるから、である。
社長は「戦略だ」というけど、そこには、いやらしい計算が感じられない。思惑も見えない。あるのは、ただひとつ。被災地を元気づけ、自分たちも元気になるという思いなのではないか。
ホットランドの社員は、学歴もバラバラ。頑張った人間が評価される。厳しい修行の末、高卒だろうが、中退だろうが、大卒だろうが、平等に店長になる。その店長たちは、自分の考えで、自分たちがすべき社会貢献も考える。養護施設への訪問。被災地での炊き出し。社長の号令が出る前に、社員自ら提案し行動する。すばらしい会社です。
活力の源は、雑草集団
多くの大企業や官公庁では、組織の停滞・閉塞感から解き放たれていません。
経営改革だ、行政改革だとの号令でだされるトップダウンは、リストラや合理化ばかり。合理化しすぎて合成の誤謬が生じているのに、また内部の人間もそれに気がついているのに、発言しないし変えようとしない。なぜなんでしょうか。
答えは、トップからボトムまで、組織を構成する人達が、いやらしい計算しているからでしょう。いやらしい部分を捨て切れていないのが原因なのだと思います。それは、自分(達)のことを先ず考える、それが優先順位の上位にあるからではないでしょうか。まあ、サラリーマンだったら、常識だと言う人が多いと思います。
大企業も官公庁も、入社、入省するには、厳しい選考試験を受けないといけません。昔のようなコネ入社も可能かもしれませんが、今はコンプライアンスの時代。現実的には難しいでしょう。
厳しい選考試験を通るには、当然、勉強しないといけません。公務員を目指す人で入省を目指す場合、大学2、3回生からダブルスクールして試験勉強に取り組んでいるケースが多いと聞きます。その人達は、入省した後は、同期より早く出世することを次の目標にし、それに必要な行動をとることでしょう。こういう人達で構成される組織が、社会益を生み出すでしょうか。また、組織自体、活性化しないのではないか、そう思いませんか。
私は、大企業や官僚の個人個人を攻撃するつもりは、全くありません。むしろ優秀なのだから、その能力で、今の日本社会を変えるような役割を期待しているぐらいです。給料だって、マスコミが騒ぎ立てるように、高いだの云々という馬鹿げた幼稚な議論はしたくない。給料分の役割を果たしてくれることを期待しているし、実際、やっていると思います。
だが、組織論としては、ちょっとだけ言いたいことがあります。
優秀な人間ばかり採用した結果、ちょっと言葉の使い方は違うかもしれませんが、合成の誤謬がおこっているんじゃないでしょうか。優秀な人間が集まりすぎて、何も価値を生み出さない組織になっているのでは?そう思えてなりません。この場合の価値は、企業収益など、会社のための価値ではなく、社会的な価値のことです。
銀たこは、雑草集団と紹介されていました。
踏まれても、そこから新しい芽を出していける、そういう集団だと。
その集団は、「戦略」といいつつ、石巻で雇用創出に奮闘しています。
まさに、今、日本に必要な組織の一つではないでしょうか。
銀たこで働いている!と胸を張って言えるようにしたい
銀たこの社長は、自分をたこ焼きバカといいつつ、銀たこで働くことを恥ずかしくないようにしていきたい、と言っていました。
常識人だと、胸をはって働いているといえる組織は、大企業だったり、官庁だったりするでしょう。
入社試験の人気ランキングや入省試験の倍率を見ていたら、この傾向が強いのがよくわかります。
こういう日本の現状で、「胸をはって銀たこで働いている」と言えるようにしたいと社長が言うのには、こんな思いからではないでしょうか。
今の常識にとらわれるな。常識は老化し陳腐化するだけである。価値は時代と共に変わるし、創造していくものではないか。若者よ、常識を自らの体内から叩き出せ。
常識を疑う
イノベーションという言葉が流行って久しいですが、今の日本、なにもイノベーションは起きていません。
産業雑誌をみても、イノベーションとうるさい程書いてありますが、よく考えると、今の日本、ちょこっと新しい技術が毎年誕生するぐらいで、イノベーション的なものは見当たりません。世界最高性能コンピューター「京」、たしかに凄い。でも、ああいう機械をつかっても、i-padのような価値を日本は未だ誕生させたことがありません。ハイブリッド車は作りました。しかし、私たちの生活を一変させるような、新しい価値の誕生、たとえば、車とコミュニケーションできるような発展にはつながっていない、イノベーションにはつながっていないと思うんです。
なぜ日本ではイノベーションが現れないのでしょうか。
それは、今日本の社会をリードしているトップ集団が、皆、優秀な常識人だからではないでしょうか。
常識人だから、失敗しないために大胆なことができない。
常識人だから、理屈の通らないことはしない。
常識人だから、感覚的な発想は採用しない。
これが、日本の閉塞感につながっているんだと思います。つまり、失敗しないよう保身的なんです、常識人って。
何か新しい発想で物事を進めようとすると、○○の理論にあってないとか、どこかの教授がそんなこと言っているのかとか、数字で証明できるのかとか、根拠を示せとか。大体、こういう事をいう人は、後出しジャンケンタイプなんです。組織の会議で勝ち抜く方法としては、最初に喋りたい人に喋らせておいて、それを否定していくんです。そうすると、会議の出席者の多くは「あの人はよく分析している。明瞭な思考を持っている。優秀だな。」となるわけなんですが、こういう人は、はっきりって、組織のガンです。注意してください。もし周りにそういう人がいたら、全く新しい課題の解決方法について相談してみてください。答えは「もっと研究しないとわからないが、貴方の考えだけでは不十分なのでは」とか「もっと専門的な人に相談したら」とか「数字的なものがないので、なんとも言えない」とか、こんなものばかりになると思います。その人は自分の発言で「失敗したくないだけ」です。非生産的な人ですから、気をつけて下さい。しかし、こういう人が沢山いる大企業で、こんなことを毎日やっていると、新しい発想なんて、社会で開花しませんよね。
iPhoneのアップルの新製品は、すべてジョブズの頭にあるといわれますが、彼は天才というのではなく、新しい発想を素直に表現できた人立ったんでしょう。彼は一度、アップルを解雇されています。創立者であるにもかかわらず。それは、大きくなった組織の「常識人」たちに、追い出されたんです。その後、アップルは経営危機に陥り、再びジョブズに帰ってきてもらうことになった。そして、iMaciPhoneの誕生となったわけです。
彼は、とんでもない非常識人でした。
iPhoneのプレゼンのため、iPhoneを飾る棚のデザインに数億円かけたそうです。それは、彼の頭の中にある、棚の形(イメージ)と違うというそれだけの理由で、何度も世界最高のデザイナーに作りなおさせた結果と聞きました。
しかし、その非常識者のやった結果が、皆さんの知ってのとおりです。
関西以外でたこ焼き専門店を出すことは、銀たこ創業時には、非常識でした。しかし、たこ焼きに自信と誇り、そしてたこ焼きで市場競争に勝ち残れると信じた社長は、非常識に突き進んでいった。大変な苦労はあったと思います。しかし、今や、大企業より輝いて活躍する企業となり、なにより社会益を産み出そうとまでしている、本当に素晴らしいと思います。
人と共に生きる(村上龍
これは当たり前のことですが、私達がよく忘れることでもあります。
人は一人で生きてはいけない。人間社会で生きていくことが、基本です。
だから、人間社会の常識の範囲内で行動することが、非常に安心であり、安定的な生活につながるわけです。
よって、常識を鎧にして、人々は暮らそうとするわけです。
しかし、常識は1つだけではありません。色んなグループの常識があり、それぞれが、日々、少しずつ変化しています。
昨年の震災の後、常識が覆りました。
原発事故による放射能汚染
福島あたりで原発事故が起こっても、東京はあまり関係ないという常識が崩れました。
日本中に活断層があるのはわかっていましたが、思った以上に連鎖して発災することがわかりました。これも常識が崩れました。
産業界のサプライチェーンが崩れました。調達コスト削減のため、調達先を複数にして価格競争させ、調達コストを下げていたのに、結局、数社の製品を多くの中間企業がシェアして大企業に納入していたので、リスク分散の部分が欠落しました。コスト削減が最優先という企業活動の常識が崩れた瞬間でした。
「絆」という言葉で日本がつながっていた、そういう「作られた常識」も、がれき受け入れ拒否の住民運動で、非常識となってしまいました。
常識なんてものは、いつでも変化してしまいます。
だから、正しくモノを捉え、正しく考え、正しく行動することが大事なんだと思います。
この場合の正しいは、何か。
それは、人間として守るべき真理というものでしょうか。
お釈迦様が、こう説いておられます。

「布施」自分にしてほしい事を他人に施すこと
「持戒」悪いことをしないで善いことをおこなう
「忍辱」不平不満をいわない
「精進」努力し励む
「禅定」平常心を失わない
「智慧」真実の姿をみつめる

これは、人間の守るべき真理でしょう。
この中の「智慧」が一番難しい。でも、布施〜禅定をすれば、自然に智慧にたどり着くような気がします。
人と共に生きること、それは、常識が変わることを前提に、今、何が一番正しいのかを考えて生きることなんだと思います。
(了)