ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

過剰反応大国にっぽん

植草一秀氏のブログに、こんな記事が掲載されていた。

新型インフルエンザ政府対応の誤りと影響

まったく同感である。
今回の騒動のおかげで、神戸と大阪はバイキン扱いされたし、かわいそうに罹患(りかん)した患者も人権差別を受けている。

今回の騒動で大罪を犯したのは、次の3者である。

ひとつは厚生労働大臣弱毒性であるにも関わらず、バイオハザード的な扱いを行った。そして、はしゃいでいた。あまりにも無知な者が大げさに騒ぎたて、周りの方に多くの被害を与えた。そのおかげで、いまや神戸や大阪に行くことを非難されるだけでなく、ただ1日だけでも神戸や大阪に滞在しただけで、1週間自宅待機を会社から命令されるような状況になった。無知なものが騒ぎたてると、同じく無知なものがそれを助長する。馬鹿としかいいようがない。だいたい、今回のインフルエンザ、全国で300人が罹患!などとマスメディアが報じているが、昨年冬のインフルエンザ大流行の時の罹患者と比べると、その規模の小ささがわかる。なんでここまで騒ぐのか。なんでここまでマスクが品切れになるのか。まったく馬鹿どもの狂想曲である。

ふたつはマスメディアのあおり行為。あえて「あおり」と書く。
なぜなら、一部マスメディアでは、今回の騒動の初期には、政府の対応は過剰だと非難しているところもあった。
しかし、インフルエンザニュースが視聴率がとれるとなると、どこもパンデミック色の報道を始めた。
報道の自由は、こんな不正義のために憲法で保障されているのではない。取材の自由は、罹患患者を精神的に苦しめるために報道の自由に準ずる扱いをされているのではない。全く愚かである。

そして、みっつは国民である。
冷静さを失い、マスメディアのあおりに気がつきながら、自らの無知を改善することなく、狂想曲に乗っかっている。
北九州市教育委員会は、神戸市内に修学旅行していた生徒を1週間自宅待機させている。他の学年の父兄から登校させるなと圧力があったらしい。
まったく身勝手で、かつ無知な人々である。自分の事しか考えていないし、まったく誤った知識で行動している。大体、自宅待機させられた児童達の精神的ダメージとか、そのあと起こるであろう子供独特の幼稚な軋轢によるトラブル、そして自宅待機が何の意味もないことを理解していない。それに屈する教育委員会も同罪である。

【追記】
《47NEWS “社会の暗部”が噴出/横浜 高校生インフルの疑い》

神戸では、この風評被害で、すでに数百億の損害が出ている。それが日本経済にどんな影響を与えるのか。そして、この被害は、何の意味もない盲目の国民によって引き起こされていることを、国民だれも意識していない。こんな恐ろしいことがあるだろうか。

先の大戦で、日本国民は、本気で世界を敵に回してでも、大東亜共栄圏を築くことがアジアと日本のための信じ切っていた。私たちは、歴史を振り返ると、その考えと、それを達成するためにとった手段(戦争)がいかに愚かであったことを学んでいる。
にもかかわらず、こんなつまらない弱毒性インフルエンザ騒動で、同じ過ちを犯している。こんな恐ろしいことがあるだろうか。