ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

秋のおとづれ で Thinking

彼岸花

西日本は、台湾付近の台風の影響で梅雨前線が刺激され、どんよりした天気となっている。
今日は午後からウォーキングに出かけたが、なんとも梅雨のような気候であった。
収穫間際の稲は頭をたれ、トンビはクルリと輪を描き、川の土手にはコスモスが咲き乱れ、まったく秋らしい風景なのだが、気候は梅雨である。

この気候も明日以降、大陸からやってくる高気圧がやってきて以降、秋らしい気温になるらしい。

兵庫県播州地方は、この時期に祭りが盛んとなる。
祭りは大変派手である。
灘のけんか祭りは全国的に有名であるが、本当の播州祭好きは灘で終わらない。
大塩から網干にかけて、順に東から西へ祭りが行われる1ヶ月の間、屋台(人がのる輿)を追いかけてまわる。
またこの地方は、この季節になると、なにより祭りが優先される。会社は当然休むし、会社もそれを許容する。全国に散らばった出身者が屋台を担ぎに、地元に戻ってくる。すごい事である。祭りのために、帰郷するのである。

しかし、実は、すごい事ではないのかもしれない。祭りという郷土の大イベントに参加する、1年に1回の楽しみのため、優先されるべき、一番の項目なのだろう。

夏休みと冬休みぐらいにしか帰郷しない者が都会には如何に多いことか。
たまには、ふるさとに帰って充電する。親兄弟に近況を話、自分も身内も変わりのない事を確認する。100年前までには普通に日本人が持っていた慣習だったろう(ただ、そう簡単に帰れる交通手段がなかったろうから、現代の方がきっと帰郷回数は大いに違いない)。

会社に入り、会社勤めに便利な地に家を構え、会社を念頭においた生活を当たり前のようにしている日本人が多い。

しかし、本当にそれでいいのだろうか。もっと大事なものがあるんじゃなかろうか。

秋空を眺め、ふとそういう思いを馳せた。今日それを、ここに記録する。