カレーに納豆かけたら悪いか?

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ひょうごの危機

兵庫県の財政が大変なことになっているらしい。
年度途中(第2四半期)で、600億円の収入不足が予測されるとのこと。兵庫県民が555万人なので、単純に一人11000円分の行政サービスが受けられなくなる可能性がある。
兵庫県は、この収入不足に対応するため公共事業の実施延長(実質凍結)を行うらしい。しかし、それでも、100億円ぐらいしかお金を浮かせられないとのことである。
なぜ、こんな事になったのか。どうも税収見込みを誤っていたようである。知事の会見では、原油価格の上昇等で法人税の伸び率が1%程度となり、予算編成時の14%と大きく乖離したとの説明があったようだが、企業では考えられない乖離である。

企業の多くは海外取引をしており、企業収支は為替レートに大きく影響される。国内でのみ活動している場合であっても、材料調達を海外に依存する割合が高いので、当然為替は企業収益に大きな影響を与える。企業体なら当然、このように経済活動を行ううえでのバックグラウンドを緻密に考慮する。

では、行政はどうか。マスメディアの宣伝のおかげで、公務員たちはとても不真面目でいい加減な人種に思われるが、公務員を構成する職員の多くは、国公立大や高レベル大学出身者である。当然、試験をパスして入庁しているわけで、能力的には問題ないし、不真面目、いい加減といわれる職員も、私の知る限り少ない。そのなかでも、財政、税収担当部門は、企業で言えば資金管理と調達をおこなうエリート部門である。そこが、こんな見込み誤りをするだろうか。事実はわからないが、見込みが甘かったのではなく、積算時の計算誤りであったのではないか。そして、ここ10年間ほどつづいた不景気で、行政も収入不足に陥っていた。しかし、ここ数年の景気回復傾向で、その状態の打開も見えてきていたはずである。職員には税収が伸びてほしい、いや伸びるに違いないという心理もあったはずで、それが゛計算誤り"により出された数値を真実と見誤らせたのではないか。

事態は深刻であるが、まずは゛つつみ隠さず真実を県民に対して公表"しこの税収不足への゛前向き"な対応を打ち出し、県民の理解を得ることが何よりも必要である。情報公開により、行政としてのコンプライアンスもアピールして信用を勝ち取り、県民の協力を取り付けることが、まず第一だろう。企業で言えば、消費者に対するブランドイメージの保持が第一であるのと同じである。まずは、県民からの信頼を得、事態の打開に向けた協力を得ることが大切である。

兵庫県は震災復興のために、夕張並みの箱物行政を行っている。このあたりは、確実に整理が必要であろう。そのためには、人員削減や人件費カットも避けられないだろう。企業も同じだが、゛人事(ひとごと)"に手をつけると、必ず組織のモラール低下が避けられない。特に身分保障が前提となっている公務員には、゛人事(ひとごと)"で変化があると、そのショックが大きいようである。夕張では、高級幹部が破綻直後に大量退職した。責任逃れと非難されても仕方ないが、公務員は゛人事(ひとごと)"に弱いのである。兵庫県も今年度末、夕張と同じになっているかもしれない。知事は職員のモラール維持と行政運営の舵取りが課題となるが、はたして、旧自治省出身の知事に、どれほどの手腕がはっきできるのか。旧来型の官僚的発想では乗り切れる状況でないのは明らか。副知事に民間企業のトップを迎え入れるなど、外部のノウハウを利用するのもひとつの手である。これから兵庫県がどう対応するのか、未来の破綻した自治体の羅針盤になるべく、がんばってほしい。