ともほ じゃーなる

まいにち の ものがたり

古希

蜜蜂の食事

今年、実母が数え年で70歳を迎えることもあり、実兄から古希の祝いをしようと誘われています。
古希は、杜甫の唄にも出てきますが、昔の方にとっては70歳を迎えるまで生きられるなんて夢話だったようです。
人間五十年、下天のうちを食らぶれば、夢幻のごとくなり。信長が好きだった平家物語の一節ですが、最近では、80歳を向かえる方が普通にいらっしゃいます。衛生面、栄養面が行き渡った日本ならではの事かもしれません。

さて、古希について色々調べようとネットサーフィンをしていたら、ある方のブログにたどり着きました。
ブログの主は、愛妻を13年前に亡くし、ご子息は皆独立されているようでした。ブログの中で、自分の大切な友達(異性)が緑寿(66歳)を迎えたので、プレゼントの品を届けると同時に、旅行へ連れ立ったのだと書かれていました。しかもその緑寿の友達は、幼稚園から知っていて、自分の母親の話では、一番最初に名前を覚えた人だったということ、小学校はクラス替えもなく中学に入るまでずーっと一緒だったということでした。
その友達も、伴侶を13年前に失い、今は伴侶が亡くなった者同士で、音楽鑑賞や旅行をしているとの事でした。結婚なんて念頭にないが、残り少ない人生を、緑寿の友達と過ごして生きたいと書かれていました。

なんて素晴らしい話でしょう。テレビドラマより、小説より、素敵な実話だと思います。神様が、果たせなかった赤い糸を、そっと繋ぎ止めてくれていたのかもしれませんね。